残業しても申請しない・できない、いわゆる「サービス残業」。あなたはどう対処していますか?いまさら聞けないカイシャのあんなことやこんなこと。“楽天的キャリアナビゲーター” 前川タカオがズバリお答えします!

A3:問題を指摘するだけでなく、
解決策も考えような

 フーム、いわゆるサービス残業ってヤツだな。それは理不尽に感じるだろ。ヘンと思うだろ。

 どのぐらいキミの会社で恒常的に行われているかわからないけど、実際に残業してるのに申請しない人がいるのはいけない。キミの言ってることは、全くもって正しいと思うよ。

 バブル経済が弾けてから、多くの会社は人員削減を進めてきた。一方で従来の仕事のやり方が通用しなくなってきたから、新しいやり方を見つける工夫をせざるをえない。現場での仕事量は増えてくるよな。さらに、最近は業績が回復しはじめて取引も増えてきてる。さらに仕事量は増える傾向だね。

 となると、今の人員構成で普通に仕事してたら、どうしても現場は回らなくなってくる。残業も増えるという構図だ。キミの職場も、多かれ少なかれ、この時代の流れのなかにいるんだ。ただし、残業が増えることと、残業を申請しないことは、また別問題。どこかで、この悪循環は解決しなくちゃいけない。

 ただし、キミに理解しておいてほしいのは、会社というものはどんな大手企業であっても、磐石で完璧なものではないということ。会社は、常に資本社会の競争のなかで、収益を上げて生き残る努力をし続けている。収益を上げるためには、残業代なんか払いたくないのが正直なところなんだ。

 だから、キミが感じているような理不尽や不条理なことは、どうしても起こってしまうもの。いい悪いは別だよ。なんと言っても、仕事をしている現場は、必死に変化しようとする会社の最前線だからね。特に時代が大きく変わる節目では、いろいろ歪みが生じがち。景気が上昇し始めた現在はまさに、だね。