②安定成長への岐路に立つ中国経済

中国経済は高成長モデルから安定成長モデルへの転換を迫られている。生産年齢人口(15~59歳)の減少と、農民工の都市流入ペースの鈍化による賃金上昇で、豊富な労働力に依存した成長が限界を迎えるなか、リーマン・ショック後の大規模な景気対策の副作用(過剰投資や地方政府の債務拡大)も表面化している。

 中国政府は持続可能な安定成長に向け、産業構造の高度化、国有企業改革などの構造改革を打ち出している。これらの改革の下、中国経済は安定成長に向け、緩やかに減速していく。14年の実質成長率は7%台前半となるだろう。

 ただし、シャドーバンキング問題、地方財政の悪化、農村と都市部の格差など、課題も山積しており、これらのリスクが顕現化すれば、安定成長の実現には危険信号が灯る。

③消費税増税を乗り越えられるか

14年は、17年振りの消費税率引き上げにより、景気に逆風が吹く。サービス化の進展により、「駆け込めない」消費の割合が増加していることや、経済対策が増税前後の需要変動をある程度均すとみられるが、それでも14年4~6月期の実質GDPはマイナス成長となるだろう。13年の企業収益の改善が、14年の設備投資や所得の増加につながることで、内需の拡大モメンタムが維持されれば、年度後半にかけて、日本経済は再び成長軌道に戻っていくだろう。

 また、増税を単なる負担増にしないためにも、中長期の財政健全化に向けた議論が重要だ。「未来へツケを回さない」国へと舵を切ることで、家計の将来不安も和らぎ、持続的な成長への道筋がみえてこよう。

④賃金は上昇するか

一人あたりの名目賃金は、90年代後半以降、概ね低下傾向にある。14年は、「賃金は上昇しないもの」という長年染みついたデフレマインドの転換点となることを期待したい。