決断場面での迷いが
入社後の成功確率を低くする!

 相手から「ぜひ一緒になりたい!」とプロポーズされたので、腹をくくって「一緒にやりましょう」と言ったのに、「ありがとう。でも、他にも好きな人がいるのでその人と話をしてから決めます」と言われたらどう感じるでしょうか。きっと100年の恋も冷めてしまうでしょう。

 実際の恋愛ではまずあり得ませんが、大切な決断の場面で悩んでしまう人はこれと同じことをしているようなものです。相手からの心証が悪くなるのは必然です。

「あ、そっちがそのつもりなら、こちらもそういう対応をしますよ」

「一兵卒として雇うくらいのつもりで来てもらうよ」

 企業のトップや人事がそう思ってしまうのも人情として仕方がありません。

「御社に入社したい」と言っていた人が、いざ内定が出て「考えさせてほしい」と待ったをかけるのは、自分が想定していた条件とオファー内容が異なるときが多いです。年俸が予想していたより50万円低かった、あるいは希望していた仕事とは業務内容がちょっと異なる、というような。

 しかしそれは自分で考え抜いてなんとかなる問題ではなく、相手と交渉すべき問題です。要するに、時間をかけてじっくり考えたところで何の意味もない。会社の人事側から見ると「今さら何を考えることがあるのか?」という印象を受けます。本当に検討しなければならない要因があるなら必要な情報を渡すのに、そんな要求もたいていはありません。

 それにもかかわらず「ちょっと待ってください。考えさせてください」と言って経営者や人事担当者の心証を悪くし、新しい職場での成功確率を自ら低めるのは馬鹿げています。実際、「考えさせてください」と言って待ってもらった人がその後、どうするかというと、一番多いのはその会社に入社するケースです。