結婚、マネーなど
未来志向のテーマも飛び出す

 いったい何が起こっているのか、筆者にもよくわからない。ただ、見ていると、初めて参加したような人たちが、それぞれのテーマの話し合いを通じて仲良くなり、つながっていく。筆者はこのところ行っていないが、セッション終了後の懇親会にも、かなりの数の人たちがそのまま流れて参加し、盛り上がったようだ。

 その後、ソーシャル・ネットワーキング・サービスのフェイスブックやツイッターなどに入り、筆者のもとにもリクエストが寄せられてくる。これまで社会で孤立してきた人たちが、痛みを理解し合える者同士で情報を共有して、誰も予想できない活動を始めるといった“化学反応”が、次々に生まれているようだった。

 今回も、未来思考で「引きこもり」について語り合おうと、「家族関係について」「結婚ってどうでしょう?」「お金の話」「ひきこもりカフェ」「フリーコーナー」というテーマごとのグループに分かれて、フューチャーセッションを行った。

 最後に、全体シェアが行われ、それぞれのテーブルにいたボランティアのファシリテーターから報告があった。

「家族関係について」のテーブルでは、親からどのように逃げるか?という話題が印象に残ったという。

 親が価値観を一方的に押し付けてきて、なかなかわかってもらえない。外に出たとしても、どこへ行けばいいのか。また、働き方についての悩みもあった。

 一方、親の側から「子どものことを愛していることはわかってほしい」と理解を求める声があったことも紹介された。そして「こういう場を持って話し合いをしていくことで、少しでも自分を認めることができるようになるのではないか」と感じたという。

「結婚ってどうでしょう?」のテーブルは、親が亡くなった後、孤立することを防ぎたい。だから、困っている者同士、痛みがわかる者同士で「結婚したい」というのが趣旨だという。

 親との問題や、経済的な問題もある。ただ、紙を1枚、役所に出すだけで、社会的なステイタスや信用があり、精神的にも家族ができたという安心感が生まれる。