ところが、いまの状態でも、これから親の理解を得ることに意味があるという「引きこもり親の会」の代表と経験者が現れた。Tさんも「うちの親が僕を叱責する可能性がなくなった訳ではない」と思い、親の会の代表から母親に電話をかけてもらった。

 その後、母親はTさんと一緒に親の会に参加。母親は会のスタッフから、子どもがつらくなる原因を聞かされ、初めて自分のつらさを理解したようだ。

 以来、Tさんが仕事に就けずにいることに対し、親から文句を言われることはなくなった。かつては考えられない家庭の状況である。

 そんなTさんの話をきっかけに、そのテーブルでは、一般的な家族関係のやりとりに入っていったという。

「庵セッションで、家族関係の話し合いをやって良かったです。また、次回もやりたいです」

 Tさんは「親の理解を得るには、どうすればよいのか?」と、いまも問いかけ続ける。

 ボランティアでファシリテーターを務めた会社員は、最後に「いろんな場がいろんな風に動いて、2人きりで話している人もいた」と、印象的だったことを紹介。「勇気が必要かもしれないけど、この人に興味があったから話をしてみたいと思ったら、“さっきの話、もう少し聞かせてください”って、声をかけてみてください」と後押しした。

 また、この日も、21大学でつくる学生団体『社会復帰支援チームOne'sLife』が、運営や受け付けなどのお手伝いをしてくれた。

 次回の庵セッションは、4月6日に予定されている。


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 ひきこもり歴12年の40代男性と向き合ってきた3年間の記録。
『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)
価格 780円(税別)

●町田市保健所・生涯学習センター共催 無料講座
ひきこもる若者の心を理解する~地域で支えるために~
「ひきこもる人たちの気持ち」
日時:3月4日(火)午前10時~12時
話し手:ジャーナリスト 池上正樹と当事者の方2人(予定)
会場:町田市生涯学習センター 7階ホール
お申し込み・お問い合わせ
市内在住、在勤、在学→042-728-0071(生涯学習センター)
その他の方→teamikegami@gmail.com(送信の際は「@」を半角の「@」に変換してお送りください)

●ひきこもり大学in神戸
3月21日(金・祝)午後1時から
神戸市青少年会館5階ホール
第1部 企画会議:これからのテーマや学科について
第2部 ひきこもり大学「ひきこもり経済学」:ひきこもり経験者の話、参加者の交流と対話
対象:ひきこもり経験者、当事者と家族、支援者、一般市民の方
入場料 一般:1000円
若者・当事者:無料
ゲスト:ジャーナリスト 池上正樹
コメンテーター:武庫川女子大学名誉教授 小林 剛 氏
お申し込み・お問い合わせkobe@global-ships.net
【主催】 NPO 法人グローバル・シップスこうべ
【共催】 NPO 法人情報センターISIS(イシス)神戸
【後援】兵庫県、兵庫県青少年本部、ぱそこんスペース宙、ふくろうの会、ブレイク・スルー(兵庫)、NPO法人わかもの国際支援協会、ひきこもりーノ(大阪)、NPO若者と家族のライフプランを考える会(京都)他

●「ひきこもり大学」に関するお問い合わせが多いので、フォームをつくりました。
 話をしてみたい、話を聞いてみたい、アイデアを提供したい…など、こちらからお願いします。

申し込み:下記アドレスへ
teamikegami@gmail.com(送信の際は「@」を半角の「@」に変換してお送りください)

●経済的問題を抱えた当事者の会合についても、引き続き参加者を募集しています。呼びかけ人の意向に沿って、参加希望者が集まりましたら、日時を協議して非公開で開催する予定です。よろしくお願い致します。

申し込み、お問い合わせ:下記アドレスへ
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