海外で大型プラントの建設を請け負う専業エンジニアリング会社のうち、相対的に“独り負け”に見える東洋エンジニアリング。足元の業績は散々だが、方向性を変えないのには理由があった。
米国で沸き立つシェールガス革命により、世界のエネルギー産業では“潮目の変化”が起きている。その中で、海外で石油・天然ガスなどの大型プラントの建設を請け負う、専業エンジニアリング会社の受注環境には“追い風”が吹いている。
しかしながら、2月14日までに出そろった“専業エンジニアリング3社”の第3四半期決算では、明暗が分かれることになった。
業界最大手の日揮は、2013年4~12月期の連結売上高4870億円(前年同期比10.3%増)で、通期予想は6900億円(同10.5%増)。その背中を猛追する千代田化工建設は、連結売上高3077億円(同13.8%増)、通期予想は4700億円(同17.8%増)。そして、万年3位の東洋エンジニアリングは、連結売上高1678億円(同3.2%増)、通期予想は2500億円(同9.3%増)となった(図(1))。
一方で、四半期純利益に目を転じると、日揮が362億円(同0.4%減)、通期予想は470億円(同1.8%増)。千代田化工は113億円(同6.0%減)、通期予想は160億円(同0.5%減)。東洋エンジは1億円(同90.8%減)、通期予想は第2四半期に引き続いて0円である。