広島は昨季16年ぶりにAクラス入り(3位)した勢いを今季につなげている。奮闘しているのは投手陣で、失点は巨人より少ない26。チーム打率はセ・リーグで最も低い2割3分3厘で大量点は望めないが、少ない得点を、前田健太をはじめとする投手たちが踏ん張って守っている。

 この2チームに比べると他の4チームは投打ともに不安定で良い時と悪い時の差が激しい。もちろん今が悪くても、どこかで調子をつかみ上昇するチームも現れるだろうが、総合力で巨人が抜けているのは事実。巨人戦にローテーションを合わせてエースをぶつけるなどして、ペナントレースを盛り上げる努力をしてもらいたいものだ。

 一方、パ・リーグはオリックスがスタートダッシュに成功した。その要因は9試合で21失点、防御率1.97という投手陣の頑張りにある。だが、パ・リーグの場合は6チームの実力が拮抗しており、オリックスがこのまま首位を突っ走ることはないだろう。スタートでつまずいた埼玉西武や千葉ロッテもどこかで調子を上げてくるはずで、こちらは終盤まで激しい順位争いが見られるだろう。

大物ルーキーは無事デビュー
プロ野球史上初の記録を残した新人も

 スタートダッシュの明暗とは別に今年目立っているのは新人の活躍だ。まず開幕前から注目されていた大物ルーキー、楽天の松井裕樹と広島の大瀬良大地も順調にデビュー。プロとして合格点の投球を見せた。

 松井は楽天5人目の先発として2日のオリックス戦でプロ初登板し6回3失点で敗戦投手になった。一昨年の夏の甲子園で10連続奪三振、1試合22奪三振の大会記録を作った怪物も、プロの強打者との初対戦は相当緊張したようで、武器のスライダーがうまくコントロールできなかった。しかし、それでも崩れないのが松井の非凡さだ。決まらないスライダーの代わりにストレートを多用し6個の三振を奪った。それに5回を1失点で乗り切り、6回3失点なら試合を作ったと言えるし、味方の援護があれば勝ち投手になった可能性もある。そもそも高卒ルーキーが先発ローテーションに入り、その務めを十分果たしたのだから立派である。

 一方、大瀬良も広島の5人目の先発投手として2日の東京ヤクルト戦でデビュー。7回2失点と試合を作ったが、同点だったため勝ち星はつかなかった。大瀬良は150キロ超のストレートを持つが、それに頼らず、打者とのタイミングを巧くズラして凡打の山を築いた。この投球を続ければかなりの勝ち星が稼げるだろう。