国立社会保障・人口問題研究所は4月11日、「日本の世帯数の将来推計(都道府県別推計)」(以下「将来推計」)を公表した。それによると、65才以上の世帯主の割合は、2035年には41都道府県で40%以上になる等(全国平均でも2010年の31.2%から40.8%へ上昇)、高齢化が一段と進む姿が浮き彫りになった。

世帯数は2035年までに
46都道府県で減少を開始

 その他の将来推計の主なポイントは概ね次の通りである。

・2035年までには沖縄を除く46都道府県で世帯数が減少し、2010年比で全国の総世帯数は4.4%減少

・平均世帯人員もすべての都道府県で減少。平均世帯人員が全国で最も少ないのは東京で2015年には2.0人を下回る

・単独世帯(1人暮らし)が2025年にすべての都道府県で最多に

・高齢世帯(世帯主が65才以上)に占める単独世帯の割合は、2035年には山形県を除く46都道府県で30%以上となり、9都道府県では40%を超える

1人暮らしの高齢者が急増
もはや家族での介護は不可能

 将来推計で最も注目されるのは、高齢世帯が著増する中での1人暮らしの高齢者の急増である。次ページの表を見てほしい。