国立社会保障・人口問題研究所は、3月27日、日本の地域別の将来人口推計を行った結果を公表した。これは2040年までを睨んだものであるが、わが国の総人口は、2010年の1億2806万人から2040年には1億728万人まで減少し(全ての都道府県で減少)、かつ、65歳以上人口の割合も、2010年の23.0%から2040年には36.1%へと上昇する。今更ながら、わが国の高齢化のスピードには凄まじいものがあるが、公表資料の内容を子細に見てみると、問題点がよく分かる。
人口の減少・65歳以上人口の割合
いずれもトップ10のうち7県が東北・四国
わが国の今後30年の総人口の減少を地域別に見ると、秋田・青森両県が30%以上減少し、トップ10の内、過疎地域の東北・四国が実に7県を占める。これを市区町村別に見ると、約半数近い785自治体(全自治体の46.6%)で人口が2~4割以上減少する。ちなみに、4割以上の減少が385(同22.9%)、0~2割の減少が433(同25.7%)、これに対して増加に転じるのはわずか80(同4.8%)でしかない。