2ケタ×2ケタや、割合計算、日付計算などを、暗算でズバッとする方法をビジネスシーンごとに紹介して大好評の書籍『ビジネスで差がつく計算力の鍛え方 「アイツは数字に強い」と言われる34のテクニック』。著者の小杉拓也さんが、”便乗値上げ”を見抜く方法を教えます!
950円のランチが1000円に。
これって便乗値上げ?
消費税の引き上げを機に、多くのお店で表示される価格が変わりました。
今まで税込価格だったのが税抜価格になったり、税込価格での表示でも金額が上がったり…。
たとえば、3月末までは「3500円(税込)」だった商品が、消費税8%になって「3400円(税抜)」と表示が変わったとします。
このとき、増税分以上に値上げされているかどうか、瞬時に見破ることができるでしょうか。
値上げしたかどうかを、お店にわざわざ確認するのも面倒ですし、気まずいものです。
モヤモヤした気持ちのまま、便乗値上げの疑いのある商品を、「仕方ないか」と購入した方もいるでしょう。
そこで、今日は、「消費税アップを機に、こっそり値上げしているかどうか瞬時に見破る計算法」を紹介したいと思います。
値上げしているかどうかを見破るには、私たちが支払う金額(税込価格)を、増税前後で比較する必要があります。
まず、ある商品の税抜価格を○○円とします。
消費税5%の場合、税込価格は○○円×1.05です。
消費税8%なら、税込価格は○○円×1.08になります。
ふたつを比べると、1.08÷1.05=1.02857…なので、消費税アップ後には、増税前よりも約1.03倍多く支払う必要があることがわかります。
つまり、3月末までの税込価格に1.03をかけた額以上の額を、4月以降に払っていたら、それは便乗値上げのおそれがある、ということです。
これを頭に入れて、次のケースをみてみましょう。