前出の質問では年齢が上がるにつれ「雑談力」に自信がある人が増える結果となったが、気をつけなければならないのは、それが「一方的な会話」になってしまっていないかどうかだろう。親しい間同士で、「話すのが好きな人」と「聞くのが好きな人」の組み合わせであれば話好きが一方的にしゃべり続けていてもかまわないかもしれないが、ビジネス上の「雑談」は、お互いが同程度に話すぐらいがちょうど良い。なぜならビジネス上の雑談は、うまく行えば業務を円滑にしてくれる潤滑油となり、チームワークを高めることにもつながる。しかし一方的な「雑談」は、多くの場合どちらか、もしくはお互いのストレスとなる。そうでなくても相互理解にはつながりづらい。

 あなたが話好きな上司である場合、部下は楽しんで話を聞いてくれていると思いきや、実は義理で相槌を打っている可能性もあるだろう。もちろんこれは新入社員に関してもあり得ることで、「私はコミュニケーション、特に会話に自信がある」と面接で自己アピールする学生が、単に一方的に自分の話をするだけの人物だったということもある。

 お互いの距離感を見極めつつ、お互いにとって有用な話題を、いかにつつがなく、ちょっとした隙間の時間にできるか。それが試されるのが雑談力だ。「そんなに雑談力って必要なの? 面倒くさい」という声が聞こえてきそうだが、そつのない雑談ができる人はやはり仕事ができる人が多いし、何より粋だなと感じないだろうか。

(プレスラボ 小川たまか)