「税務署は、会社のどこに目を光らせているのか」。社長にとって、とても興味のあるテーマだと思います。その重要ポイントは、「売上」と「経費」。具体的には、「売上と経費の証拠がちゃんと集められているか、違法性がないか」を見てくるのです。詳しく見ていきましょう。

「集める」がいい加減だと、
税務署に目をつけられる!

過去の記事で「3ステップ経理術」をご紹介しました。対税務署対策としては、その最初のステップ、「集める」が重要なのです。

 料理を作るには、まずスーパーで材料を買わなければいけません。この買い物が「集める」に該当します。経理の材料となるのは、レシートや領収書、請求書などです。

 経理で無視できないのは、税金・会計の法律です。これらの法律にそった処理をしなければいけません。その決め手になるのは証拠と理由(ストーリー)です。

 例えば、「本を書くための資料として、専門書を買った」とします。この場合、「本を買ったときのレシート」が証拠。「本を書くための資料として買った」が理由になります。

 証拠と理由をしっかり集めておかなければ、「何に、どれだけのお金を使ったか」「何をやって、どれだけ儲けたか」がわからなくなります。すると、正しい経理ができず、さらに決算・申告の際に税務署から「この会社は怪しい」と目をつけられてしまうのです。ゆえに、最初のステップである「集める」が最も重要になります。