売上と経費の「ここ」が
見られている!

 さて、経理には大きく分けると「売上」と「経費」があります。経費は費用という言い方もしますが、ここでは、税金上費用になると認められるものを経費と表現します。

 売上も経費も証拠が必要となりますが、経費の証拠がより重要です。なぜなら、「売上-経費=利益」になりますので、経費が増えると利益が減り、税金も減ります。ゆえに税務署は目を光らせるわけです。

 理由(ストーリー)は、それぞれの事情により異なります。つまり、会社ごと、納税者ごとで理由は異なるのです。経費にできるかどうか、税金上認められるかどうかは、人間が判断します。人間が判断する以上、あいまいで当然なのです。

 たとえ証拠が弱くても、理由がしっかりしていれば認められる可能性はあります。その逆に、証拠があっても理由がまったくなければ、経費として認められないのです。

 証拠と理由が完全な場合も、その時期が正しいかどうかを税務署はチェックします。例えば、前期に計上すべき売上が今期に計上されていれば、売上モレとしてペナルティがかかるわけです。証拠の日付にも注意して下さい。