ヨドバシ・ドット・コムの配送力は、
400億円の事業体としては異常

ヨドバシ・ドット・コムのこの「大型家電も含めた当日配送3」は、2011年に始まりました。当初は首都圏の一部(東京都全域、神奈川県・千葉県主要部)での13時までの注文のみが対象でしたが、対象地域が徐々に広められ、現在は関東関西、他大都市圏がカバーされ、人口の63%がその対象4となりました。

出所:ヨドバシ・ドット・コム HP(2014/05/23)より
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 ヨドバシ・ドット・コムの売上高は、2012年度458億円。前年度比34%増の大躍進です。家電ネット販売に限れば、アマゾン、上新電機に次ぐ3位となりました(「月刊ネット販売」調べ)。

 日経ビジネスによる「アフターサービス満足度」でも、2010年度から4年連続トップ35を維持し続けています。

 しかし、1位のアマゾンの日本での家電売上は推定で2000億円超。まだその背中ははるか彼方です。それに追いつくための「無料当日配送」なのです。

 ビックカメラや上新も「当日配送」を謳っていますが、商品は限られます。ヨドバシ・ドット・コムの物流能力は、売上400億円の事業体としては異常なのです。ほとんどの取扱商品でこれを可能にしたのは、ヨドバシの独特の物流形態と、割り切りにあります。

 ヨドバシカメラの店舗戦略は駅前巨艦主義として知られます。1010億円で土地を落札したヨドバシ梅田6を始め、新宿、秋葉原、札幌、京都の駅前に店舗面積2万m2級の巨艦店を構え、わずか21店舗で6400億円を売り上げ7ています。1店舗当たりの売上高は300億円を超え、競合他社の10~20倍に達し、これを東西2つ(川崎と六甲)の物流センター(YAC:ヨドバシアッセンブリーセンター)8が支えています。

*3 エアコンは19時までの注文確定で、翌日の配送/設置。
*4  大型家電の当日配送は東京都と神奈川県・千葉県の一部に限られる。
*5 10~14位といった下位に沈むヤマダ電機は、日経BP及びそれを宣伝に使ったケーズデンキを「名誉毀損」と提訴したが、いずれも敗訴した。
*6 ヨドバシカメラの他に多店舗を抱え、店舗全体の年商は1000億円超。入札額は「本当は900億円台だったのですが、9は(苦なので)縁起が良くない。そこで1000億円にしようと決めたのですが、開発担当者が『社長、それじゃ面白くない。会社の電話番号(1010)と同じにしましょう』と言うので、10億円乗せて1010億円にした」(藤原社長 談:日経MJ 2013/04/14)とのこと。
*7 売上同規模のケーズデンキは約400店舗。
*8 2005年開設。入庫されたすべての商品には無線タグが付けられ管理される。