もうすぐ登場する
4G世代のスマートフォン
いま、話題の1つに米国のSpike Aerospaceが開発を進めている超音速プライベートジェット機「Spike S-512」がある。巡航速度マッハ1.6のプライベートジェットで、東京~ロサンゼルス間を8時間で結ぶ。このプライベートジェット機が秀逸なのは、客室キャビンに窓がない点だ。窓代わりに薄型ディスプレイが配置される。そこには機外に設置されたカメラからの映像が映し出されるが、見たくなければ消すこともできるし、別の映像を映すことも可能だ。
一度はこんなフライトをしてみたいものだが、ここまで特別な話とはいかないまでも、日常生活でも、スマートフォンやタブレットやOculusRiftのような端末をベースに、将来は今とは全く違った生活シーンを随所で体験することができそうだ。そのベースとなるのが、通信速度だ。
2016年からNTTドコモなど4社が参入して、第4世代(4G)携帯サービスをスタートさせる予定だ。自宅や職場の光ファイバー回線と同程度の速さが屋外でも利用できるようになる。
現行の最速方式はNTTドコモが開発したLTE。これをKDDIやソフトバンクモバイルはすでに4Gと呼ぶが、総務省は3.9G、NTTドコモはスーパー3Gと呼んでいる。
LTEは、Long Term Evolutionの略で、通信スピードは75Mbps~100Mbps。NTTドコモのサービスではXi(クロッシイ)、KDDIではau4G LTE、ソフトバンクモバイルではソフトバンク4G LTEがこれにあたるのだが、ユーザーへの誤解はかなり生じてしまっていると思われる。これは早急に是正すべき点である。
日経BPコンサルティングが今年5月12日、「第3回全国LTE/4Gエリア調査」の結果を発表した。
NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルのスマートフォンについてLTE/4Gの通信速度などの実態を調べたものだ。詳細はそちらの結果を参照いただきたいが、結果を見ると、データ通信のダウンロード(下り方向)速度はNTTドコモが、アップロード(上り方向)速度はソフトバンクモバイルがそれぞれ1位になった。これが、2014年現在の日本のモバイル通信環境であり、世界でも国中がここまで高速ネット環境の国はあまり存在しないのではないか?