第2の戦略は、国内端末メーカーとの協業強化。生産台数が少なく、ブランド力が低いメーカーがシャープやPMCに身売りしたり、「提携」という名目ですり寄る公算は大きい。

 わかりやすくいえば、ドコモ、KDDI、ソフトバンク3社のうち1社にしか供給していないメーカーは、再編対象として要注意だろう。たとえば、冒頭の三菱電機や富士通はドコモ1社しか納入先がない。もっとも、ドコモは最大手であり、ようやく解約率も下げ止まってきた。3位のソフトバンクもユーザー間の通話料無料サービス等で若年層に食い込んでいる。

 これに対して、現状で防戦一方なのが2位のKDDI。短期的に見れば、KDDI向けが主力の端末メーカーが厳しい。東芝、カシオ計算機、日立製作所といった顔触れである。

 うちカシオと日立はすでに開発・製造で協業し、「ユーザーインターフェースもかなり共通化した。カシオはその余力で米ベライゾン向けの端末供給を強化する」(齋藤克己・カシオ日立モバイルコミュニケーションズ取締役)。さらなる海外強化や効率化を目指して、他社を巻き込む可能性もあろう。

 残る東芝も、液晶テレビへの半導体供給で提携に踏み切ったシャープと携帯端末でも組めないかひそかに検討中だ。カシオと日立のように中下位メーカー同士で組むか、あるいは東芝が検討しているように上位2社との組み合わせで生き残るか。今後は、この2つのパターンによる再編劇が続出するのは確実だ。(下図参照)

国内端末メーカーの相関図

 たった1年前に薄型モデルで一世を風靡した世界3位のモトローラが一気に7ポイント以上もシェアを落とし、あまつさえ「身売り」しようという、このご時世。3年後、国内に10社を超える端末メーカーが残っている保証はどこにもない。

(『週刊ダイヤモンド』編集部 柴田むつみ)