女子プロゴルファーの横峯さくらは、自分の『OKラインを下げる』ことで優勝を手にした。しかし、これは単に「高すぎた目標を思いきり低く設定した」わけではない。目標は低すぎても、実は自信喪失・自己否定感に陥る可能性があるのだ。その「意外だが納得の理由」とは?(まとめ/書籍オンライン編集部)
現状維持に走る人に
自信は生まれない
森川陽太郎オフィシャルブログhttp://ameblo.jp/youtarou-morikawa/ (撮影/佐久間ナオヒト)
第1回の連載で自信をなくす瞬間が3つあると書きました。このうち(1)の「できなくて」自信をなくすと関係しますが、できないことで自信をなくした人が陥りやすいのが、失敗を恐れて萎縮するという負のスパイラルです。
OKラインは「等身大の自分を受け入れた上で、今できるラインに設定しましょう」とお伝えしましたが、これはただ単に「レベルをグンと下げましょう」という話ではありません。低すぎてもダメなのです。
なるべく失敗しないように物事に取り組むクセがついてしまう。そういう人は、次第に「失敗しないこと」だけに価値を感じるようになり、「失敗しない自分」で自信を保とうと考えてしまいます。
そうなると、すべてにおいて「失敗しないこと」が最優先になります。
失敗したら自分に価値を見出せなくなってしまう。だから、もっとも得たいものは「結果」ではなく「失敗しなかったという事実」になってしまうのです。