野球で例えるなら、ノーアウト満塁の大チャンスに打順が回ってきて、「思い切っていけ」という指示が出ているのに、自分からバントしてしまうようなことです。
「打てばチームが勝利し、自分もヒーローになれる」ではなく「もしボテボテの当たりで、ダブルプレーになってしまったらどうしよう、最悪だ」と考えてしまうのです。
これでは、いつまでたっても自分に対して自信を持つのが難しくなります。

極端に失敗を恐れる人は、
過去の体験に原因がある

 失敗を恐れるあまり萎縮してしまうタイプの人は、その原因が過去の体験にあることが少なくありません。
幼少の頃、親から失敗すると厳しく怒られてきた人は、大人になっても小さな失敗で萎縮してしまうことが多いのです。
「あれをやったらダメでしょう」
「また失敗したの?」
「何をやってもできない子ね」
「人に迷惑をかけてはいけません」
こんな風に言われ続けていれば、やがて挑戦しなくなるのは無理もありません。
一方で、失敗しても、
「また挑戦すればいいんじゃない」
「ここまではよくがんばったね。今度はこうするといいかもね」
「ここまではできたから、次はあそこをクリアしてみよう」
という風に育てられた人の多くは、成長しても失敗を必要以上には怖がりません。もちろん失敗はしたくないけれど、結果はともあれやってみよう、挑戦してみようという強い気持ちを持っています。

 この強い気持ちこそが自信なのです。そう、挑戦する前、結果が出る前にすでに自信を持っている人のほうが、結果として成功しやすいのです。