ダイヤモンド社刊 1470円(税込) |
「確信をもって言えることは、企業、教育、医療その他いかなる分野においてであれ、今日リーダーの地位にある組織の多くが、これからの30年を生き延びられず、少なくとも今日の姿では生き延びられないということである」(ドラッカー名言集『変革の哲学』)
ドラッカーはとんでもないことを言う。しかも確信をもって言う。
しかし、続けて彼はこうも言う。この壮大な転換期において社会の安定を確実なものにするには、既存の組織が生き残り、繁栄してくれなければならない。
そのための術を学ぶ必要があると言う。そのためには、あらゆる者が起業家として成功するための方法を学ばなければならない。
知識が中心の社会になったというだけで、学習が一生続けるべきものとなった。そこへ起業家精神まで日常のものとしなければならなくなったのである。
この数年、各地にドラッカーに学ぶ会が生まれているのも、このような問題意識が一般化したためであろう。
ドラッカー逝去の8日後。96歳の誕生日となるはずだった11月19日、彼自身も楽しみにしていた全国レベルの勉強会ドラッカー学会が設立された。
「今日無名の企業の多くが、今日行っているイノベーションによって明日リーダー的な地位を得る。逆に今日成功している企業の多くが、一世代前のイノベーションの成果を食いつぶしながら安逸を貪っている」(ドラッカー名言集『変革の哲学』)