嫌われてるという事は、<br />好かれるチャンスがめぐってきた事なんだよ

 いま地球の人口って70億ぐらいですか? もしその全員に嫌われてたら、僕はたぶん死ぬと思うんです(笑)。でも、実際そんなことにはならないし、自分の視界の中には自分の好きな人ばっかりが見えているので、全然なんとも思わないです。だから、嫌われてウジウジするよりは、いま好きやって言うてくれてる人の気持ちを大事にしたほうがいいんじゃないかなと思いますね。

嫌われてるという事は、<br />好かれるチャンスがめぐってきた事なんだよ『嫌われる勇気』(岸見一郎、古賀史健著、ダイヤモンド社)フロイト、ユングと並び心理学の三大巨頭と呼ばれるアルフレッド・アドラーの思想をわかりやすく解説した書。現在40万部のベストセラー。

 僕は嫌われても落ち込まないので、人から「ハート強いな」って言われることがあります。でも、このキャラクター自体、自分が生み出したというよりは、周りの人が生み出してくれた部分が大きいんです。今田耕司さんとか東野幸治さんとかとご一緒した番組で、僕の悪口でイジられたときに、そこでもう120点の笑いが起きてるんですよ。そこからなに言うても勝てないような気がして、「じゃあもう、ニコニコ笑っといたらええか」って思ってニコニコしてたら「お前、この状況でよう笑えるなあ!」って言われて。

 べつにそのとき、自分のキャラを意識してやってたわけじゃなかったんです。自分が持っている種を、先輩が育ててくれたという感じですね。

 それに、人に何をどう言われようが、芸人としてテレビにも出させていただいて、自分というものをしっかり持ってるんで、たとえば大学生に道ばたで「気持ち悪っ!」って言われたところで、「僕はお前より金稼いでるし」って思える(笑)。そういう気持ちがあるからやっていけるんです。