5世代格差の残酷!主要100社26年版「20年間年収推移」 氷河期、バブル…どの世代が損をした?#9Photo:JIJI

通信は安定産業――その常識が揺れている。NTTグループの稼ぎ頭であるNTTドコモは、5G関連の設備投資負担に加え、シェア争いで販売促進費が膨らみ、収益力が低下。3月末には3Gサービス終了も控え、シニア層を中心とする残存顧客の移行対応も重なる。今回はそんなNTTを取り上げる。同社の中で、世代間の「年収格差」はどうなっているのか。特集『5世代格差の残酷!主要100社26年版「20年間年収推移」氷河期、バブル…どの世代が損をした?』(全39回)の#9では、過去20年間の推移を10年刻みにして、5世代別の平均年収と主要100社内のランクを独自試算した。その結果、NTTでは就職氷河期世代が割を食う一方で、ある「現役世代」が勝ち組となる残酷な結果が浮き彫りになった。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

5G投資と販促費が重いドコモ
安定が揺らぐNTTの稼ぐ力

 NTTの連結収益を支えるNTTドコモが苦戦している。2026年3月期の純利益は前期比15%減の見通し。減益は2期連続になる。第5世代移動通信システム(5G)関連の設備投資負担に加え、顧客獲得競争の激化で販売促進費が増え、利益を押し下げた。他社に比べて5Gの通信品質の改善が遅れたことで顧客流出の懸念が高まっており、基地局増設などの投資の先行は避けられない状況だ。

 加えて3月末には第3世代移動通信システム(3G)の携帯電話サービス「FOMA(フォーマ)」の提供終了を控え、残存顧客の移行対応が本格化する。シニアの利用者や一部産業用途まで含め、影響は小さくない。事業の足場固めと成長投資を同時に迫られる局面だ。

 一方で、足元の業績は厳しくとも、NTT労働組合は26年の春季労使交渉で13年連続となる賃上げ(月1万5000円)を要求するなど、社員への還元圧力は強いまま維持されている。

 今回は、そんなNTTを取り上げる。同社の中で、年齢別に長期で年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が恵まれていたのか?ダイヤモンド編集部は、過去20年間を10年刻みにして、「5世代の年収」と「主要100社内の年収ランク」の推移を独自に試算した。

 対象としたのは、2000年代から現在までの、20~50代の現役世代から、60代と70代のOB世代まで。「それぞれの世代はこの20年で給料を幾らもらっていたのか」「その会社の中ではどの世代が得をしたのか」「日本の主要企業100社の中で、年収序列は高かったのか」。これらを徹底検証し、47項目のデータとして残酷なまでの格差をあぶり出した。

 試算の結果、NTTでは就職氷河期世代が相対的に割を食う一方、「勝ち組」は別の世代となった。次ページで確認しよう。