欧米では一般的な「作家エージェント」というシステム。日本ではまだ馴染みが薄いが、このシステムを国内でいち早く展開しているのが「アップルシード・エージェンシー」だ。
そのアップルシードが2007年、大型書店リブロと組み、新人作家養成ゼミを開講。第一期では12人の受講生全員が作家デビューを果たし、すでに第二期生の募集も始まっている。
本ゼミには、書店関係者ほか、作家・書籍PR・編集者・営業・ネット書店・メディア・取次・映像関係者などが集まり、垣根を越えて意見を交し合う。書店と著者が独自の関係を結ぶこのシステム、業界関係者からの注目も高く、出版界に新しい流れを生み出そうとしている。
今回から2回に渡り、当ゼミ主催者の1人であるアップルシード・エージェンシー代表の鬼塚忠氏と、第一期ゼミ受講生で『もしも落ちこぼれが社長になったら・・・』で作家デビューを果たした「株式会社もしも」代表取締役、実藤裕史氏にお話を伺う。
鬼塚忠氏が語る
~作家エージェントという仕事
アップルシード・エージェンシー代表 鬼塚忠氏 |
ダイヤモンドオンラインの読者の皆様、こんにちは。
アップルシード・エージェンシー代表の鬼塚忠です。日本ではちょっと珍しい作家のエージェントの会社を経営しています。神楽坂にある総勢5人の小さな会社で、設立して7年が経過しました。仕事内容は、芸能プロダクションのように、才能のある作家とマネージメント契約を結び、大切に、大切に育てていく仕事です。現在は80人くらいの作家と契約して年間90点くらいの書籍をプロデュース。そこから映画やテレビの世界まで仕事は派生していきます。
弊社に所属するビジネス作家は、
・『部下は育てるな、取り替えろ!』(光文社)の長野慶太
・『考具』(阪急コミュニケーションズ)の加藤昌治
・『すごい会議」(大和書房)の大橋禅太郎
・『世界NO2セールスウーマンの売れる営業に変わる本』(ダイヤモンド社)の和田裕美
・『外資ファンド 利回り20%超のからくり』(PHP研究所)の北村慶
・『情報は一冊のノートにまとめなさい』(Nanaブックス)の奥野宣之
などがおり、文芸作家では、赤坂真理、松井計、鈴木剛介などがおります。