韓国国内では、日本国大使館前に慰安婦像が設置され、毎週水曜日には大使館前で抗議の集会が行われ、色々な博物館では慰安婦関連の展示が大々的に行われ、韓国の世論を刺激し続けている。これは残念なことである。

 他方、日本国内では慰安婦雇用に強制性があったかなかったか、ということで慰安婦問題が論じられているが、日本が植民地支配を含め韓国の人々を傷つけた加害者の立場であったことを忘れるような行動は、慎まなければならない。

 歴史の解釈は色々あり得ると思うし、1人1人の歴史認識は異なっても不思議ではないが、「日本が戦前国策を誤り、近隣国に大きな迷惑をかけた」という村山談話にも盛られている基本認識は、損なってはならないと思う。その上で韓国にも、未来を見据えた大人の対応を求めたいと思う。

 また、日本は1965年の国交正常化後、陰に陽に韓国の支援を行ってきた。政府の援助だけではなく、民間企業間の協力や韓国が近代国家に脱皮していく上での制度づくりなどに、多大の貢献をしてきたと思う。

地域の将来にとって日韓関係は重要
両国政府は国内にきちんと説明を

 一方、軍事政権下にあった韓国の人権問題や、さらには金大中事件(野党指導者で後に大統領となった金大中氏を、韓国当局が訪問先の日本から拉致したといわれる事件)などを巡り、日本は種々の困難に直面したのも事実である。

 ところが、韓国の博物館の展示や記述からは、このような日本の支援・協力の部分がすっかり欠落しており、ことさら日韓併合時代の展示や記述が強調されているのが目立つ。このようなことが、韓国の対日感情を悪くしていることは否めないだろう。これは改善するべきではないか。