財務省は教育格差をさらに広げたいのか。子どもたちから教育の機会を奪い、疲弊した教師たちにさらに鞭を打ちたいのか。公立の小学校で現在行われている35人学級について、財務省は40人学級へ戻すよう、見直しを求める方針を出したという。35人学級制は2011年から小学校1年生を対象に導入されていたが、見直しを求めるのは「いじめや不登校などについて目立った改善が認められないため」だという。

正式な方針発表前から反対意見が続出

 27日に行われた「財政制度等審議会」。先週から発表の内容についての報道があり、財務省が35人学級の見直しをはかっていることや、教員を1.8万人減らせると試算しているという内容が伝えられていた(参考:『「先生1.8万人減らせる」 財務省が「機械的に」試算』(朝日新聞デジタル/10月23日))。

 27日の発表を前に、この見直しについて反対意見が続出。35人体制導入から3年という早さであることや、根拠となっているデータへの疑問、もともと教員が過酷な労働環境であることなどが指摘されている。

参考:
『35人学級を40人に戻すよう財務省要望との報道に反対意見が続出「データ比較できるのか」』(ハフィントンポスト/10月23日)

『公立小学校の先生を減らしちゃダメです』
(Yahoo!個人/渡辺輝人氏/10月24日)

『財務省に異議あり いじめ認知増で35人学級から40人学級へ? データの誤読、正反対の結論』
(Yahoo!個人/内田良氏/10月24日)

 これを受け、Yahoo!の意識調査「35人学級をやめて40人学級に戻すべき?」には、10月23日の投票開始から27日19時時点で5万4012票が投じられ、結果は30.5%が「40人学級に戻すべき」、69.5%が「35人学級を続けるべき」と回答している。

ヤフーの意識調査「35人学級をやめて40人学級に戻すべき?」(27日19時時点)を元に当編集部で作成