新著『コインパーキングで年1200万円儲ける方法』が早くも大好評の、“スッチー大家”こと上原ちづるさん。
連載3回目、最終回となる今回は、コインパーキング経営のノウハウの中でもキモとなる、料金設定について紹介します。ここが難しくもあり、醍醐味でもあると語る上原さんに、成功するためのポイントを教えてもらいました。
回転率がよければ、
台数が少なくても利益は上がる!
前回は、私が不動産投資の世界に足を踏み入れたワケと、なぜコインパーキングにチャレンジすることになったのかをご説明しました。業者におまかせの一括借り上げ方式から自主運営方式に切り替えたことで、売上もやり甲斐もぐんとアップしたとお話ししましたよね。
そう、いざ自主運営のコインパーキングを始めてみると、自分の頑張り次第で利益が上がるという醍醐味を実感したのです! 工事の手配などの手間はかかりますが、利益がすべて自分のものになりますから、とりわけ料金設定は工夫のしどころです。
まずは、コインパーキングならではの収益構造をご紹介しましょう。
「駐車場は、1時間停めたって料金はせいぜい数百円。たくさんの台数が置ける広さがないと、採算が合わないのでは?」と思われる方も多いのではないでしょうか。
ところが実際、都心ではわずか2〜3台しか置けないパーキングもあります。私の友人も東京都墨田区でコインパーキングを経営していますが、駐車スペースは3台ぶんしかありません。ここの売上が、毎月なんと60万円。1台あたり月20万円にもなります。
料金設定は、30分につき300円、深夜12時から翌朝8時までは、30分につき100円。仮に24時間満車であれば、1日の売上が1万1200円、月30日として計算すると33万6000円になりますから、6割近くもの稼働率を誇っていることになります。
こうした快挙には、単に時間×料金という計算にとどまらない、「回転率」が関係しています。30分につき300円という料金設定の場合、1台の車が30分停めっぱなしだったら、売上は300円。ところが、30分の間に、A車が10分、B車が15分、C車が5分利用したとすると、それぞれが300円を支払いますから、合計は900円。
こんなふうに、回転がよければ、売上が3倍になる可能性もあるのです。駅前や商店街など、車の出入りの激しい場所であればあるだけ、この可能性は高くなります。ですから、集客力に恵まれた場所であれば、収容台数が少なくてもじゅうぶんビジネスとして成り立つのです。