『中谷彰宏の人生道場』テーマ第1弾は、「話し方」です。自分の思ったことをわかりやすく伝えたり、相手を説得したりするためにはコツがあります。多数の講演をこなしてきた中谷彰宏が、自身の経験を活かし、「話し方」の極意を公開します。


話の「入り方」と「終わり方」だけ、
事前に決めておく。


 スピーチの時、これで入って、これで終わるということだけ決めておけば、安心です。言い忘れてもいいのです。

 何から入るかが決まっていると、余裕を持って壇上へ行けます。壇上へ行ってから何から話そうと目が泳いでしまうと、うまくいきません。

 終わりを決めておかないと、壇から下りられません。壇上へ出てから終わりを考え始めると、終われなくなります。

 30秒の話でも、入りと終わりは決めておくと、安心です。

 そうすると、あとは流れです。あれもこれもと話を広げてしまうと、大河ドラマになってしまいます。

 伏線を張ることに必死になって、結末を言えなくなってしまいます。30秒や1分の話で、そんなことをやってはいけません。

 聞いている人もあの伏線は何だったんだろうと、話の本筋を忘れてしまいます。丁寧に話そうとすると、逆に不親切になるのです。