CBOが担うべき役割(2):
考え得るベストを目指してドリームチームを組成する

 CBOはブランディングのいわば総監督の役割を担うが、戦略を具現化していくためには専門性の高いチームの存在が不可欠となる。

 プロスポーツの世界、例えばサッカーの世界最高峰、UEFAチャンピオンズリーグで活躍するプレイヤーは国籍も人種も多様である。誰もがそれを不思議とも考えないだろうし、そこに「純血主義」のような甘えが入り込む余地はない。

 ブランディングも同じである。世界選りすぐりのオールスターチームで、ずば抜けた顧客体験を次々と繰り出す米国や欧州ブランドに対して、純血主義にこだわり、素人集団で立ち向かっても勝負になるはずがない。日本ブランドも、外部人材の登用や、他企業とのアライアンスは避けて通れない。

 社内でブランディングに対する専門性を蓄積し、その領域で最先端の知識や経験を持つスタッフを育成することは不可能とは言えない。だが、革新的な意識を持ったブランド担当者を一定の数揃えるためには、膨大なコストと時間がかかる。CBOが自らの配下にベストチームを組成しようとした場合、ブランディング専門家を外部から招いて、チームのコアに据えることは理にかなう。

 さらには、外部パートナー(アドバイザー、広告代理店、PR会社、コンサルタント等)とより緊密な関係を築き上げることもCBOの課題である。例えば、日産自動車はオムニコムグループと共同して「Nissan United」という組織を構築し、日産のブランディング活動をフルサポートする体制を築いた。オムニコムグループからは、インターブランド(ブランディングアドバイザー)、TBWA(広告代理店)、OMD(メディア)、クリティカルマス(デジタル)等の専門スタッフが、同社への派遣も含めて支援・参画し、あらゆるメディアを横断するサポート体制を築き上げている。