(2)あなた自身の能力が疑われてしまう
~「叱れない人」は、人の上に立てない~

 部下や後輩の不足や失敗を、見て見ぬフリをしてやり過ごしていると、あなた自身の指導力や管理能力が疑われることになります。あなたが思っている以上に、周囲はあなたが「部下を叱れる人」かどうかを観察しているのです。係長、課長、部長と、役職が上がれば上がるほど、「言いにくいことでも言えるかどうか」はとても重要です。

 見て見ぬフリをすれば、あなたの上司からは、「その程度の指導もできないのか?」と評価されてしまうでしょう。当然、部下は叱られないことで「これでいいんだ」と思いますし、さらに叱られなかったことで「自分は正しかったのだ」とさえ感じ、反省することなく過ごしてしまう可能性もあります。

 ダメなことはダメ、間違いは間違いと指摘して反省を促す。上司として、自信を持って毅然とした態度で指導することができなければ、他の社員や上司の信頼を失い、部下からも軽んじられるでしょう。