一方、中小企業によっては以前から4年生の9月以降に選考を始める企業も存在します。企業としては、早く内々定を出して有能な人材を確保したいという気持ちもありますが、学生が必ず自社に就職してくれるという確証はありません。内々定を出した学生が、後に経団連加盟企業に内々定をもらうなどして、内定を撤回されてしまう可能性もあります。そうした可能性を考えて、選考開始時期を9月以降にしています。

 ともあれ、採用活動が後ろ倒しになった、スケジュールが変更されたというのは一部の企業の話であり、結局その他の企業については例年と同じスケジュールで進んで行く可能性があります。ですから、後ろ倒しという言葉を鵜呑みにしてのんびりしていると、気がつけば周囲の学生と大きな差が生じていたという事にもなりかねません。

 つまり、実はもう就職活動は始まっているといっても過言ではないのです。大切なのはこのような状況を把握した上で、自身はいつからどういった就職活動を行うか考えることでしょう。

インターンシップや企業研究セミナー
企業宣伝の場を上手く活用しよう

 経団連加盟企業でも、既に採用へと動き出している企業があります。

 10月には多くの企業が内定式を行ないます。それに間に合うように人員を確保するとなると、8月の選考開始では間に合わない可能性もあります。ですから、8月は形だけの面接となり、事前に採用を決めていた学生に内々定を出し始める事態も想定できます。

 そんな状況の中、就職活動が後ろ倒しになる企業が、自社と学生の接点が減るのではないかと目をつけているのがインターンシップやリクルーターの派遣、大学での「企業研究の協力」という形の自社宣伝です。

 実際に「リクナビ2016」のサイト内のインターンシップのコーナーには2100社を超えるインターンシップ情報が掲載されています。

 いくつかの企業を見てみると、1Dayインターンシップや短期間のインターンシップも多く、「1日で業界について学べる」といった内容から、「自己PRの作成方法」や「自己分析の仕方」に終始する内容など、とにかく参加してもらうことに注力していると考えられるインターンシップも多くなっています。