――実際、市場調査を手伝ってみていかがですか。

大手メーカーのエンジニアを現地に招いたことがありました。すると、彼らの目の色が変わったのです。「自分自身の技術が村の人々の生活を変えられるのではないか」と実感したのでしょう。ここから新製品開発につながった例もあります。逆に言えば、それだけ普段、お客さんを意識することが少なかったのかもしれません。

 また、ケニアで現地調査を行ったことがあります。3Dプリンターで作ったある生活家電を1週間かけて現地の人々に見せて回りました。そこは、泥壁の家やスラム地区など1日1.25ドル以下で生活するような場所です。一軒一軒扉をたたき、世帯収入や家族構成を聞き、製品を見せて「どのぐらいの値段を払いますか」などと尋ねて回りました。ここまでして本当のニーズがわかるのです。

 これまではベンチャー企業の製品を届けることが多かったのですが、大企業が本腰を入れることで現地の生活を良くするものがどんどんと出てくると思います。ソーラーライトだけでなくテクノロジーの幅も広がっていくことでしょうね。われわれもこのような支援をより強化していきたいと考えています。