きのう(3月3日)、民主党の小沢一郎代表の会計責任者の公設第一秘書が逮捕された。

 二つの政治団体からの献金が、じつは西松建設からの企業献金で、それが政治資金規正法に抵触したというのが逮捕の要件だ。

 一夜明けてきょう(4日)、小沢代表は民主党本部で記者会見を開いた。筆者も出席して質問をしたが、その回答は完全に納得できるものではなかった。その理由は二つあるが、まずは小沢代表の会見の様子をみてみよう。

 冒頭、東京地検特捜部への強い不満の吐露でその会見はスタートした。

 「今回の問題につきまして、私からご報告とご説明をいたします。まず、この度、私の秘書である大久保の逮捕を含めて、西松建設からの政治献金にかかわる関連のことで、強制捜査が行われたわけでありますけれども、いわゆる強制捜査の根拠を聞きますと、その政治団体からの献金か、あるいは企業からの献金か、その認識の違いを根拠にして、企業からの献金と認識した上で、虚偽の記載をしたという検察の言い分のようであります」(以下、引用は、民主党HPと筆者のメモから)

 こう語り始めた小沢代表の検察批判は、さらに激しさを増す。

 「この種の問題で、今まで逮捕、強制捜査というようなやり方をした例は、全くなかったと思います。まさに検察の強制捜査の、今回は普通の、従来からのやり方を超えた異常な手法であったと思っております」

 さらにボルテージは上がり、記者の質疑応答に対してはこう答えている。

 「それにもかかわらず、このような一方的なこじつけたような理由でもって、検察権力の発動ということは、非常に公正を欠く、政治的にも法律的にも公正を欠く行為ではないかと感じています」

 司法捜査権は憲法で認められている。この発言は、三権分立の精神からいえば、逆の意味で「司法への介入」とはいえまいか。