──注目度が上がっている出資先をもう少し教えてください。

 いいでしょう。「フライトカー(Flight car)」は、空港にクルマを停める際の駐車料金を払ってくれるだけでなく、それを誰かに貸して利益まで生み出してくれるサービスです。自宅の一部を貸し出すサービス「Airbnb」と同じようなコンセプトですね。

 ユーザーは1日30ドル近くもする駐車料金を払わずにすむし、誰かが使っても、きちんと車内を清掃して返却してもらえるんです。使わない手はないでしょう。クルマの借り手側も、旧来のレンタカーより安く、より高級な車種に乗れる可能性が高いんですよ。

同社女性社員が見つけて投資したという、美容師のオンデマンド利用ができるサービス「GLAM SQUAD」

 我が社の社員がたまたま使って感動したのが、好きな美容師やネイルアーティストを、好きな場所にオンデマンドで派遣してもらえるアプリ「グラム スクアッド(GLAM SQUAD)」です。忙しい女性たちが、デートをしてあり、重要な面接がある際に利用するんです。

 何百、何千というフリーランス契約の美容師たちと、都会で働くとっても忙しい女性たちの需要とを結び付けるわけです。私は男だからまだ試してないけど、とっても簡単に使えるモバイルアプリなんです。

──面白いですね。テクノロジー分野でもかなり幅広い企業に出資しているのですね。

 はい。カンザスに本拠地を置いている、中小企業向けの融資サービス「キャベッジ(Kabbage)」も独創的です。創業のきっかけは08年のリーマンショック後に、無数の中小企業が運転資金に窮してしまったことです。銀行側は厳しい規制によって、2万5000ドル、5万ドルといった資金を貸し出すことが難しくなってしまったのです。

 そこでキャベッジは、人間が介在しない、完全に自動化したオンライン与信システムを開発しました。中小企業が保有するアマゾンやPayPal、eBayなどの法人アカウントを通じて、日々の業務動向をメタデータによって把握します。そのデータを担保にして、ものの10分間ほどで貸し出しが可能な金額で融資をしてくれるのです。 

 また「インターアクション」は、カスタマーセンターに掛かってきた顧客の電話に対して、人工知能で対応してくれるサービスを提供しています。低コストで、限りなく人間に近い応対ができる。そのため一流の高級ホテルや米アップルなどもすでに採用しており、非常に有望な会社です。