世界最大の中国市場でスマホがバカ売れ
ブランド力を駆使したアップルの世界戦略

 アップルの高収益において最も重要なファクターは、高い価格のスマートフォンが世界的に販売が好調だったことだが、最も注目されるのは、世界最大級の需要地である中国で売れたことだ。

 最新製品であるiPhone6やiPhone6Plusは、明らかにシャオミのスマホよりも価格が高い。しかも韓国サムスンのように、すでに中国市場で確立したマーケットシェアを持っていたわけではない。

 それにもかかわらず、アップル製のスマホは中国市場でトップシェアを握ることができた。その背景には、何と言っても高い製品性能があることは間違いない。しかし製品性能だけで、大きな価格差や既存のマーケットシェアをひっくり返せるわけではない。

 そこには、アップル製スマホの高いブランド力がある。夢をつくり出す故スティーブ・ジョブズが、世界で最初にスマホという製品を形にした事実に加えて、同社が常に顧客の求める製品を供給してきたイメージが、同社のブランド力を圧倒的に高めている。

 かつてわが国のソニーは、トランジスタラジオやウォークマンを世に送り出し、夢をつくり出す企業だった。その後も、トリニトロンテレビやハンディカムを生み出して、“夢の企業”のイメージを世界市場で定着させ、高収益をある時期に保つことが可能になった。それと同じことが、アップルにも起きている。

 問題は、今後アップルが“夢の企業”の称号に違わぬ、需要者が望むような新製品を次から次へと世に送り出すことができるか否かだ。現在同社は、アップルウオッチなどの新製品を予定している。

 一部の専門家の中には、アップルウオッチはiPhoneやiPadほどの革新性を見い出せないという厳しい見方もある。その見方が正しいとすると、アップルブランドを維持することはいずれ難しくなることも考えられる。