「宇宙預金(徳を積む)」の利子は、
年利1000%らしい
「足腰の立たない親を3年間介護している」と言う方から、相談を受けたことがあります。この方は42歳の男性ですが、「介護のために恋愛もお見合いもできない。私の人生はこれで終わりだと思うと、つらい。このままでいいのだろうか」
と悩み苦しんでいました。
そこで私は、次のように答えました。
「人間が汗を流したときに、報酬は2通りの形でやってきます。ひとつは、お金や金銭的な報酬で、もうひとつは『宇宙預金(徳を積む)』という形です」
お金の場合、現金で100万円入ってきても、100万円使えば、「0」になります。
一方、「宇宙預金」は、ずっと年利1000%の複利計算で、翌年から、10倍、10倍に増えていくらしいのです。
母親を3年間介護して汗を流して、それに対して金銭的な報酬がない状態の人は、ものすごくたくさんの「宇宙預金」を貯め込んでいることになります。
ところが、「宇宙預金」が何億ポイント貯まっても、一瞬にして「0」になってしまうことがあります。それは、「(1)不平不満・(2)愚痴・(3)泣き言・(4)悪口・(5)文句」を言うことです。
この「五戒(ごかい)」を口にしたとたん、今まで貯めたポイントは「0」になります。
ビジネスマンの中には、流した汗の分だけ「時間外手当」がつく人がいますが、もしかしたら、手当をいただいている人は、不幸なのかもしれません。
金銭的な報酬のない汗をたくさん流している人ほど、じつは、ものすごいパワー、人脈、「宇宙預金(徳を積む)」が貯まっています。
「宇宙預金」が貯まれば貯まるほど、何が起きるかわかりません。どんな利息を生むのか、とても楽しみです。
「いざお金に困ったとき、『宇宙預金(徳を積む)』では役に立たないのではないか」と言う人がいます。そんなことは、ありません。なぜなら「宇宙預金」は、「人脈」ともイコールだからです。
仮に私が「今晩中に1000万円集めなくてはいけない」というときに、「100万円ずつ貸してくれる人が10人」いたら、集められます。
お金だけではありません。「どうしても人手が3人か4人ほしい」というときも、「人脈」を持っていれば、協力をしてくれる人がすぐに集まるでしょう。
「宇宙預金」のほかに、「にこやか貯金」も利子が大きい。
たとえば、上司から「頼まれごと」をされたとします。そのときは、イライラせず、いやみも皮肉も言わず、笑顔でやってあげましょう。いつも笑顔でやり続けていくと、それは「にこやか貯金」になります。
人間は基本的に、「良心」の塊です。あなたが嫌な顔をせず、ニコニコやっていれば、頼んだ人の心の中に「借り」ができます。
その「借り」は目に見えないものですし、数字でもあらわせません。しかし、快く引き受けていると、どれほど威張っている上司でも、心の中に「借り」が生まれます。
そしてその借りを「大きな利子をつけて返そう」とします。
上司から何か頼まれたときは、「にこやか貯金を積み立てるチャンスがきた。ありがとうございます」と思ってください。そのときから「にこやか貯金」がはじまります。そして、大きな利息が付いて返ってくるでしょう。