「暗黒の10年」を迎える前に準備できることは?

奥田 ユカイさんの上のお子さんは5年後に10歳。ティーンエージャーの時代は「暗黒の10年」ともいわれていて、親の言うことを聞かなくなる時代を迎えます。親の言うことだから聞かなくなるという、親にとっては厄介な時代です。

ユカイ 10歳くらいっていうと小学4年生くらい?

奥田 はい、まあきれいに10歳からというわけではないです。7歳くらいから始まる人もいますし、20歳くらいから反抗期が始まるような人もいますが、発達的には親の言うことを聞かなくなるのは正常なことです。

ユカイ うちはもう始まっているのかもしれない(苦笑)。

奥田 とくに最近は子どもがトラブルに巻き込まれることの多い社会ですから。
 でも、何もしないでそんな時期を迎えるのではなく、その日のための備えをしておくことはできます。たとえば、いざというときにまわりの大人が助けてくれるようにしておくとか。

ユカイ どうやって?

奥田 子どもにとって必要なのは、親の職場や近所の大人たちとのつながり。つながりを持っている子はピンチになったときに救われる。
 だから、小さいころから大人と会話をしていることは大切です。たとえば、お父さんの仕事関係の人が遊びにきて、たまに仕事の話になるのはいいことです。そのときはわからないけど、何かあったときに大人の知り合いがいると何度も会ったことのあるその人に相談することができます。それがないと、あんまりよくない友達の言うことしか聞かなくなるし、たまたまネットで出会った見ず知らずの他人の言葉だけに耳を傾けるようになります。

ユカイ たしかにそうだね。