今回からは、二十四節気ごとの具体的な養生法のエッセンスを『二十四節気に合わせ心と体を美しく整える』の内容から紹介していきます。まずは、四季の始まりの春からスタートです。旧暦ではこの季節から1年が始まるのです。春は芽吹きの時、新しく命が生まれ育ちはじめます。方向は東、色は青、新緑の木がこの季節を象徴します。ふきのとうなどの苦味と酢の物やイチゴなどの果物の酸味、ニラや椎茸・緑黄色野菜などを多めに食すべきです。ストレッチと心のリフレッシュを忘れずに過ごしましょう。
立春(りっしゅん)
新暦で2月4日~2月18日頃
「立春」は春の始まりです。「立」には「始まる」の意味があります。旧暦では、この季節から新年が始まります。八十八夜・二百十日などはこの日が起算日となります。この期を象徴するうぐいすは、春告鳥(はるつげどり)とも呼ばれ春の兆しを告げるのです。
春はなんでも始まりが肝心です。ちょっとしたストレスを放置したことで、大きな病気を招きます。新年とともに自分の精神に注意を向けてください。冬の間に充分に養生をして、春の始まりとともに、駆け出していくのです。冬に蓄えたエネルギーを解き放ちましょう。
この季節は目の病になりやすく、ストレスなどで目が痙攣(けいれん)しがちです。目に違和感を感じた場合は、まず早寝遅起きが肝要です。そして、ひどくならないうちに養生しましょう。
梅干しはクエン酸が多く、滋養にもよく、疲れをとります。胃腸や呼吸器を丈夫にします。また殺菌、汗止めの効果があります。種を取って煮詰めた梅肉エキスは、どんなひどい下痢にも効果的です。