不動産市況サイクルと
マンション価格

 すでに5年以上連載している本サイト(ダイヤモンド・オンライン)上で何度も述べてきたことであるが(これまでの連載も参考にされたい)、日本の不動産市況のサイクルは7年周期だ。

 図1のとおり、1994年―01年―08年が節目で、08年ピークのサイクルでの上昇スタートは05年、現在の不動産市況上昇トレンドのスタートは12年秋ごろだから、ここも7年。ということは、15年は節目の年(ピークアウト)にあたるということになりそうだ。

 こうしたサイクルを意識してかどうかはわからないが、業界関係者の間からは「そろそろ天井感があるね」という声も聞こえる。どうも、今回もサイクルがフィットしそうだ。

2020年東京オリンピック以降はどうなる?

 先に述べた7年サイクルでは、2015年のピークのあと、19年ごろから上昇トレンドがスタート、22年前後がピークということになる。

 しかし、19年からの上昇トレンドは20年のオリンピックは超えるものの、勢いは22年までも持たず、翌年には下落トレンドになるのではないかと予測している。首都圏においてもエリアによっては、19年からの上昇は起こらず、東京オリンピック数年前頃から、マンション価格の下落が始まる可能性もある。その理由は、いうまでもなく、人口減少に伴う需要減が起こるからだ。

 東京の人口は2020年を過ぎれば減少傾向になると予想されており、世帯数でもその数年後2022~24年頃からは減少し始める。

 地方人口の減少は自然増(誕生と死亡数の差)における減少と都市部への人口流出(社会減)がある。しかし、地方都市の人口がかなり減ってさらに高齢化が進む2020年には、都市部への流出も減るだろう。それは1995年ごろから続く、東京都区部(あるいは横浜川崎などを含めた周辺部)への人口流入に歯止めがかかることになるだろう。すると、現在のようなマンションの取得需要が減ることが確実だ。

 こうしたことから、東京オリンピック前後には、需要が減り、首都圏全体では、分譲マンション価格は下落が続く状況になるだろう。

 しかし、首都圏全体が一律的にそうなるか?というと、おそらくそうはならないだろう。