松阪市の山中市長を直撃取材
議会は改革を理解できないのか?

――なぜ、任期途中での辞任を決めたのですか。議案の否決はこれまで何回もありました。

任期途中で市長を辞任するという山中光茂市長。いったい何があったのか

 図書館改革について、2年間ずっと議論してきました。市民とのワークショップやシンポジウム、図書館視察のバスツアーもいたしました。議員にも呼びかけましたが、ほとんどの方が来ませんでした。議論を重ねてまとめた基本構想に基づき、PFI(民間資金活用)の導入を検討しようとなり、一昨年の11月議会で可能性調査の予算が可決されました。

 その結果も議会に報告し、図書館関連予算を提出したのですが、議会に否決されてしまいました。(PFIについて)説明不足だとか理解できないというのが、主な反対理由でした。議論あっての否決ではないんです。

――理解できないというのは理解できません。それでは議員として失格ではないでしょうか。

 反対する議員から質問や意見は出ないんです。行政の方から「何がわからないんですか」なんて尋ねるわけにはいきません。行政の説明不足というのは違います。どうも(私の)市長任期中に色々な成果が出ることに対して、議会側に面白くないといった空気があります。反対討論の中で「市長の思い入れの強い事業は否決する」とはっきり表明した会派まであります。

――市民にとってどうなのか、という視点が完全に欠落していますね。議員の役割を全く理解していませんね。

 3月議会での議論は政局議論になっていました。議会側から「図書館事業を犠牲にするなら、他の事業は認めてやる」といった話もありました。

 (議会側は)まともに議論する思いをもっておらず、駆け引き材料にされたのです。私が辞職表明したので、他の事業は可決されたといえる部分もあるかと思います。2年間、市民とともに全庁的に取り組んできた図書館事業が、「理解できない」といった理由で否決されたことに、執行部としての責任を感じました。