任天堂はDeNAの人材を自由に使えるわけではない
スマホアプリ事業の成否はまったくの未知数だ
A.ウェブエンジニアの不足を補うといっても、任天堂にとって所詮は他社の人材です。資本提携によっても任天堂がDeNAのわずか10%の株式を保有するにすぎず、言わばマイナー株主であり、DeNAのウェブエンジニアを自由に使えるわけではありません。
提携による両社が気持ちのうえで盛り上がっている現在はともかく、今後DeNAが展開している他のサービスが大きく伸びれば、DeNAの任天堂に対する関心が薄れていくといったことも起こりえます。
加えて、DeNAはスマホアプリの世界展開では実績を残しておらず、成功したとは言えない分野です。
任天堂も本格的なスマホアプリには初挑戦です。いかに人気のあるIPを持っているとはいえ、成功するかどうかはまだ未知数ですし、多少程度の実績を上げた程度では、世間は成功と見なしてくれないでしょう。
今回のような中途半端というか、極めて小じんまりした提携ではなく、一気にDeNAを買収して、本格的にスマホアプリに進出するくらいの覚悟が欲しかったと思います。