ある男性学生から言われたひとことが
ボロボロだった私を救った
自分がいるのはここではない、自分にはもっとふさわしいステージが待っている。そこに行くためにはまず、パフォーマンスを封印しよう。自分をここまで有名にしてくれたパフォーマンスだが、自分をこの世界に縛り付けているのもまた、パフォーマンスだと思い込み、引退宣言。それも2度も。
結果、テレビの出演は激減、収入が一番安いときで月に3万円ほどにまで落ち込んでしまったのです。
当然、気がついたら周りから人がいなくなっていました。自業自得です。
でも、パフォーマンスにも戻れなかった。ここでも私の男性脳ゆえのプライドが邪魔をしました。たとえ間違っていても、自分の選択は正しかったと思いたいがゆえに、引き返せなかったのです。
この頃、メンタルはボロボロのピークを迎えていました。
そんなある日、私は運命の人と出会ったのです。
それは、母校である慶應義塾大学で授業をしたときのことでした。2時間ほどの授業を終えたとき、1人の男子学生が私のもとに駆け寄り、こう言ったのです。
「DaiGoさんのパフォーマンスが僕の人生を変えてくれました」
彼は私のパフォーマンスをテレビで見て、心理学に興味を持ち、猛勉強の末慶應義塾大学の心理学科に入学したそうです。
私のパフォーマンスで人生を変えた人がいる。
この出来事がボロボロだった私のメンタルを救ってくれました。
私は人を楽しませるパフォーマンスを失って、はじめてその大切さに気づいたのです。