06年10月、この年に携帯電話事業に参入したばかりのソフトバンクの孫正義社長が、中間決算の会見でドコモとKDDIの営業利益を引き合いに出し、「日本の携帯電話会社はもうけ過ぎ」と批判したことがあった。だが、そのソフトバンクも今やドコモを上回る営業利益を上げるに至っている。

 試しに携帯電話3社(ドコモ、KDDI、ソフトバンク)の営業利益合計と、自動車3社(トヨタ、日産自動車、ホンダ)のそれとを比較してみると、この9年間で4年は携帯3社の方が上回っている。

格安スマホ隆盛の裏に<br />“大手もうけ過ぎ”の構図あり

 厳しい国際競争の下で、為替の変動や関税などの問題とも戦いながら、技術開発や生産性向上に取り組む自動車産業に比べ、国内利用者から月々安定的に通信料を徴収できる携帯電話業界は、楽をしているとみられても仕方ない。