イスラエルのスタートアップには総額で日本の2倍、
人口比率でみると30倍の資金が流入
イスラエルは、人口約800万人弱、四国程度の面積ながらスタートアップ企業が6000社を数えるといわれる起業家国家であることは、本連載でも何回か記してきた。経済大臣も既に2度EXITを経験した起業家であるほど、行政側にも起業が分かるスペシャリストが存在して政策が実行されるなど日本と大きく環境が異なっている。
そんなイスラエルの2014年のスタートアップ企業への投資額は3400億ドル(≒約4000億円)、日本のベンチャー企業への投資額は1818億円(2013年度)と、総額でみても日本の2倍、人口比率であればなんと日本の30倍の資金が流入している。
そうしたスタートアップ企業に資金が供給されるだけではなく、本連載の読者の皆様なら既にご存知の通り、多国籍のテクノロジー企業がイスラエルに進出しており、そうした企業のR&D拠点は、250をゆうに超えている。
当然そうしたテクノロジー企業は投資部門を持ち、世界一流のVCであるSequoia Capital, KPCB, Intel Capitalなどと組み、上述したスタートアップ企業に投資している。そうした多国籍のテクノロジー企業により、年間80~100社ほどのスタートアップ企業が買収されており、シリコンバレーとは違った、イスラエル独自のスタートアップのエコシステムが出来上がっているのだ。