気が強い女性は「モテなさそう」
という刷り込み

 フェイスブックのCOO、シェリル・サンドバーグの著書『LEAN IN 女性、仕事、リーダーへの意欲』に、こんな一文があります。

「男には仕事に対して野心をもつことが期待されるが、女の場合には選択肢の一つにすぎず、それどころか好ましくないとされることも多い。『彼女は野心家だ』というのは、全然褒め言葉ではないのだ。ものすごく積極的で強烈にがんばり屋の女性は、社会的なふるまいを定めた暗黙のルールに違反していると言っても言いすぎではない。男は野心的でエネルギッシュで上昇志向であることが称賛の対象になるが、女がそうだと社会で損をすることも少なくない。女性の社会的成功は、犠牲を伴うのである。」

 あなたが誰かを評するとき、「彼は野心家だ」と言うときと「彼女は野心家だ」という場合で、内心で思っていることは違うでしょうか?(ちなみにマーク・ザッカーバーグはこの本について「とりわけ男性に読んでもらいたい」と言っています)

「野心家」という言葉は日本ではそもそも嫌われがちな言葉かもしれないので、別の言葉でも考えてみます。

 常々気になっているのが「気が強い」という言葉。以前出席した会議で、30代の男性が20代中盤の女性に向かって、「○○さんのような気の強い女性の場合は……」と言ったことがありました。男性には何の悪気もなかったかもしれませんが、女性の方は「え……」という表情。女性にとって「気が強い」とは、全然褒め言葉ではありません。なぜって「気が強い」は、ニアイコール「モテなさそう」だから。

 とはいえ、気が強い女性がモテないというのは男性だけが女性に押し付けている価値観ではなく、女性誌やメディアでも盛んに言い立てることです。

 そして不思議なのが、「気が強い女性」「気が弱い女性」「気が弱い男性」という表現はあるのですが、「気が強い男性」という表現はほとんど使われないこと。「気が強い女性」と「気が弱い男性」は、魅力に欠けるという意味合いで使われることが多く、「気が弱い女性」は「守るべき対象」というような印象が強いです。それでは「気が強い男性」は?

「気が強い男性」をYahoo!で検索してみると、一番上に出てきたのは「芯が強い男の特徴5つ」という記事でした。「芯が強い男」という言葉は、明らかにポジティブイメージ。

 2番目からは「気が強い女性」というキーワードが入った記事ばかりが並びました。(※「気が強い男性」と「気の強い男性」両方で検索しましたが、結果に大きな違いはナシ。)

「気が強い男性」で検索しているのに、ヒットするのは「気が強い女性」というキーワードばかり。そして検索1ページ目の最後にようやく「気の強い男性に質問です-Yahoo!知恵袋」が。