参加者自身が主体的に取り組める
演習を随所に入れ込むと効果が上がる

 参加者の自発的意思を尊重するのだから、能動的に取り組まない参加者がいても、それでよいという割り切りが必要だ。ヤル気のない参加者のことよりも、能動的に取り組む意思を持つ参加者の能力レベルを高めることに注力すべきなのだ。「参加者全員のことを考えるべきだ」という人もいるが、全員を意識するあまりに、複雑で難解、一方伝達型のトレーニングとなってしまって、参加者全てを呆れさせることよりも、よほど生産的である。

 先月、米国オーランドで実施された、「グローバル・カンファレンスATD(Association for Training and Development)2015」に参加した。千人を超える参加があったセッションでさえ、スピーカーは、10分間程度に1度ずつ、隣の席の人とクイックに対話させる、賛否の挙手をさせる、意見を聴取して発言させるといった、演習的要素を組み込んでいた。

 最も人気のあったセッションのタイトルは、「ロックスターのようにトレーニングする」(Train like a Rockstar)である。スピーカーは、その間、歌うかのごとく事例を示し、踊りながら参加者とかけあい、参加者の能動的な演習参加を自然な形で促した。演習の極致をみた思いがした。

 ケン・ブランチャード氏の「1分間マネジャー」シリーズ、「30 Second Training」、モバイル機器を使用したトレーニングなど、グローバルトレーニングの潮流は、単純化の方向にあると私は見る。日本だけが出遅れてはならない。