これからの子どもには次元をまたいで考えることを本来訓練すべきなんです。でも誰も訓練させようとしない。なぜなら先生も二次元でしか考えてなくて、それがどれだけ重要なことか気づいていないからです。だから僕らは空間認識みたいなことを教えようと、あの遊園地をつくったんです。

 二次元で描いたものが三次元になるということはどういうことか、遊んでいるうちにわかるじゃないですか。次元の違いみたいなものを無意識にでも子どもたちが気づいてくれたらと思って。

――高次元で考える能力がこれからの時代、あらゆる場面で必要になるということですね。メディアによる情報の流れなども次元の違いでうまく説明できますか。

 インターネットができた時も、世の中の人は皆、二次元で考えていたから、ついついトップページがあって、そこから階層的な二次元構造でポータルをつくってしまった。でも見る人も二次元でしか考えていないからわかりやすかったはずです。

 で、その後に出てきたグーグルがやったことは何かっていうと、単語の数だけ次元をつくった。単語の数だけ次元数を上げて、階層構造から多次元構造に変えた。ウィキペディアなんかもそうで、誰もトップページなんか見たことないですよね。

 一次元というのは二次元に比べたら道順が決まっているわけです。でも超多次元から見たら、二次元も道順が決められた世界です。よく本屋に行ったら知らない本に出会えて楽しいとか言うけど、あれは数学的には完全に終わっている言葉です。というのもネットは超多次元で、つまり道順は無限にあるわけで、どれだけ頑張っても本棚は二次元なんですよ。本屋さんという空間を含めてもせいぜい三次元。その二次元、三次元の世界が、超高次元のインターネットに比べて出会える確率が高いはずがない。次元の違いを理解している人なら、低い次元のほうが出会いが多いなんて、絶対にありえないことがわかるはずです。

 ちょっと世間を敵に回す発言でしたが(笑)、次元を超える訓練は大人にも必要なんです。もちろん四次元というのはビジュアルとしては認識できないんだけども、三次元がわかれば高次元が存在するという概念が直感的にわかってくると思うんですよね。

 実際、二次元メディアで表現できることは少なくなっている。二次元メディアではないメディアを考える時は全然違うレイヤーで考えなくちゃあいけない。だから本をつくることの上手な人はネットコンテンツの制作が下手な場合が多いんです。二次元のプロフェッショナルとして訓練されすぎています。