いま世界150万部突破・39か国刊行のベストセラーとなっているのが『STOP OVERTHINKING ── 思考の無限ループを抜け出し、脳が冴える5つの習慣』だ。Amazon.comでも13,000超のレビューで世界が絶賛する話題書についてライターの照宮遼子氏に寄稿いただいた。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

【40代独身】「私、なんもない」と人生が狂い始める瞬間・ワースト1Photo: Adobe Stock

足りないものを数え始めた瞬間、
人生が苦しくなる

 独身アラフォー。
 同世代の友人たちは結婚して子どもを育てている。
 SNSを開けば、キラキラした家族写真の投稿が流れてくる。

 ふと我に返る。
「あれ、私なにもないんじゃない?」
 その瞬間、心のレンズが曇りはじめる。

 結婚していない、家もない、不安定なフリーランス。
 数え始めると、ないものばかりが目につき、胸がざわつく。
「自分にはそれがない」と思ったとき、心のレンズは持っていないものだけを拡大し始めるのだ。

「人生、このままでいいのかな?」
 そんな不安が静かに積み重なっていく。

 人は、足りないものを数え始めた瞬間、今あるものを見えなくしてしまう。

 けれど実際には、あるもののほうがずっと多い。
 それらは日常に溶け込みすぎて、特別だと気づかないだけなのだ。

世界的ベストセラーの教え

 この2月も日本で話題となっている、全世界150万部突破のベストセラー『STOP OVERTHINKING』の著者ニック・トレントンはこう述べている。

「自分はなぜこれを持っていないのか?」「なんでうまくいかないんだ?」と思っていると、
不足面や問題点しか見えなくなる。
そうすると、不幸から抜け出す解決策が目の前にあっても見逃してしまう。

――『STOP OVERTHINKING』(P.236)

 不足に意識を向けると、現実の一部だけが切り取られ、「何もない自分」という物語ができ上がってしまう。
 反対に、「持っているもの」にフォーカスすると、見える世界はガラリと変わる

 不足の中にも、支えや希望の要素が潜んでいることに気づくことが大切だ。
 持っているものは、問題を解決するための材料でもある。

「焦点の向け方」で人生は決まる

 仕事で培ってきたスキル
 困ったときに相談できる友人
 自分のペースで動ける時間

 それは全部、「持っているもの」だ。

 結婚して子どもがいる友人から、
「正直、あなたみたいにふらっと旅行できる生活はうらやましい」
 と言われたことがある。

 彼女には彼女のないものがある。
 静かな夜、自分だけの時間、衝動的な自由。

 誰もが、自分の持っているものを当たり前だと思い、持っていないものを過大評価する。
 比較の罠は、そこにある。

 本書を読んで気づいたのは、「幸せ」は外の基準ではなく、焦点の向け方で決まるということ。

 足りないものを追いかけるほど、欠けている場所ばかりが目につく。
 けれど、持っているものを数え直した瞬間、心は少しずつ満たされていく。

 SNSを閉じて、自分の手元を見てみよう。
 そこには、思ったより多くのものが、ちゃんと握られている。

(本稿は『STOP OVERTHINKING ――思考の無限ループを抜け出し、脳が冴える5つの習慣』に関する特別投稿です)