セミナーを2回開催したところで、参加者数も順調、そしてフェイスブック広告も奏功し、だんだん調子が上がってきた。これはもっとセミナー事業を成長したいと思うようになってきました。
ビジネスを成長させるには、参加者数も増やすのも大事ですが、客単価も上げていく必要があります。1人から3000円いただくのと5000円いただくのでは、収益は全く変わりますし、さらに広告投資もしやすくなります。
たとえば、1万円の広告投資した場合、
(1)単価3000円×5人=1万5000円
(2)単価5000円×3人=1万5000円
という結果になる場合、客単価5000円の場合は、たった3人に参加いただくだけで十分な投資対効果を得ることができるわけです。
では、どうやって客単価を上げるか? 方法は大きく2つあります。まずはリピート率を上げること。そして値段、つまりセミナー参加料を引き上げること、であるはずです。
1 リピート率を上げる
セミナーの場合、英会話やヨガなどと違い、同じセミナーを何度も受けに来る人はいません。そうすると、続編を作ってみました。
2回目は「実践編」と名前を付けて、企業分析をエクセルでやりました。テーマは、当時とても話題になっていた「俺のイタリアン」です。立ち飲みのイタリアン・レストランで、とにかく安くておいしい。なぜ安くておいしいかというと、立ち飲みだから席の回転数が多いため、1日当たりの客数がとても多く、効率的に店舗運営ができるため。これをエクセルで分析したら面白いのではないかと思ったわけです。
この実践編はとても好評でした。(1)超入門編を受講された方のおよそ6割が(2)実践編にも参加してくれました。これで、1人の参加者に払っていただける単価が上がったわけです。
また、続編を作ることで、参加者との関係がより親密になったこともうれしいですね。この副業は、単純に収益を上げるだけではなく、多くの人と知り合い、自分の知見を広げることも重要な目的なので。
2 値段を上げる
どんな商品にも、適正価格というものがあります。しかし、この適正価格というものがむずかしい!
他のエクセル研修の値段を見ると、かなりバラバラで、あまり参考にならない。高すぎても誰も参加してくれないし、だからといって価格を下げすぎてしまうと、収益が下がってしまうので広告宣伝ができなくなってしまうわけです。
そこで、どうしたかというと、まず(1)超入門、(2)実践編の2講座を3000円から5000円に値上げしました。結果、どうなったか?
(1) 超入門 ⇒ 参加者数が激減
(2) 実践編 ⇒ 参加者数は変わらず
このようになりました。これで得られた考察は、おそらく「初めて参加するには5000円は高すぎる。しかし、一度満足いただければ、2回目以降は5000円でも払ってくれる」ということだと思いました。
その結果、最終的には、価格は以下のようになりました。
(1) 超入門: 2800円
(2) 実践編: 4800円
2800円なんて中途半端な価格は、あまりセミナーの価格としては聞かれませんが、オトク感もあるかなという遊び心で、このような値段にしました。この結果、(1)超入門は低めの価格で多くの参加者を集めて、(2)実践編で収益を上げて広告に使う原資を確保する、という流れを作ったわけです。
ちなみに余談ですが、2800円という半端な値段にしたせいで、苦労したことがあります…それはお釣りの準備。みなさん3000円をお支払されるので、毎回100円玉をたくさん準備する必要があります。100円玉の束って、すごく重いです。
この経験で学んだことは、とにかくテストする重要性です。周囲からは「5000円は高い」とか、「いや、1万円でも大丈夫」などとアドバイスをいただきましたが、いくら考えてもしょうがないので、どんどん値段を変えて開催すれば、それによってどれだけ参加してくれるかわかるわけですから、とにかく回数を重ねてテストを繰り返し、適正価格を見つけるのが大切だと思うわけです。