何事もお金で解決、の経済至上主義

 Hanako世代は幼い頃から日本が豊かになるプロセスを見聞きし、社会人になってからバブル経済を経験したゆえに、お金の力を信じています。経済的に豊かになること、稼ぐこと、そして稼いだお金を使うことは、社会にとっても自分にとってもよいことだと認識しているのです。消費することがある意味自己実現であり、生きるパワーの源でもあります。

 昨今、ボランティアなどの社会・地域貢献気運が世の中全体で高まっていますが、Hanako世代の貢献意識はわりと希薄です。むしろ、お金を出して誰かにやらせようとする傾向すら見られます。社会貢献もボランティアではなく、ビジネス化することや、消費者としてモノを買うことが貢献につながるという考え方を持っています。

 また、子どもの教育も買うものという意識があります。例えば地域の学校が荒れていれば、自分の子どもは有名私立中学受験や留学をさせて、そこから避難させます。まさにお金で解決です。もちろん教育投資をすればするほど、子どもの偏差値や後々の社会的地位は上がり、勝ち組に入れる可能性が高くなるという計算、あるいは親心もあります。

 Hanako世代特有の経済至上主義、実は私(吉水)もこの世代のひとりとしてうすうす気がついてはいました。が、お金より心と言われる時代に、私たちはお金ですなんて認めたくはないですよね。しかしこの本を執筆するにあたって、多くの消費者や有識者にインタビューした結果、認めることにしました。いや逆に、胸を張ってこう言うことにしました。

 これからの日本を明るく元気にするのは、Hanako女性の消費パワーです!

Hanako女性の欲張りパターン1:時間をお金で買う

 お金で解決意識の高いHanako女性は、家事の省力化にお金を使うこともよしとします。家事は自分の役割とは言え、忙しくて時間がない時や疲れてイライラしそうな時は、掃除など家事の代行サービスを頼んだり、惣菜を買ってきて夕食を済ますことは、許容範囲です。この感覚は“今どきシニア”の団塊世代以上にはありません。家事の外注化にトライする最初の世代に対して、新なビジネスチャンスが見込めそうです。

 ここで覚えておいていただきたいのは、手抜きという後ろ向きネガティブ発想ではなく、あくまで自分が輝くために時間を有効活用する前向きポジティブ発想での家事の外注であることです。