拡大路線をひた走り
世界的企業にのし上がったLIXIL

 LIXILという企業グループには、他にはない大きな特徴が二つある。一つは、住宅関連資材という在来型の業務分野にもかかわらず、積極的な拡大路線を続けてきたことだ。

 2011年に現在のLIXILの形がほぼでき上がった後、中国の上海美特カーテンウォールを約30億円で、さらにイタリアの有力カーテンウォールメーカーであるペルマスティリーザを約600億円で買収した。

 さらに2013年、米国の衛生陶器最大手のアメリカン・スタンダード・ブランズを約500億円で買収、ドイツの大手水栓器具メーカーであるグローエを約3800億円で買収した。今回、破綻処理を余儀なくされた中国のジョウユウは、グローエグループの子会社であり、LIXILから見ると孫会社の位置づけになる。

 もう一つの特徴は、同社には藤森社長をはじめプロの経営者が多いことだ。藤森社長は大学卒業後に現在の双日に入社し、その後、ゼネラル・エレクトリックに転じ米国GEの上席副社長や日本GEの社長を経て、2011年、トステムの創業者家の潮田洋一郎氏に請われ現LIXILの社長に就任した。

 その他にも、外部からヘッドハンティングによって外部の人材を積極的に集めた。そうした人材配置の背景には、「国内企業から脱して、グローバル企業へ変身したい」という潮田氏の理念があったと見られる。

 藤森社長は、GEのジャック・ウエルチ氏を理想の経営者として、彼の経営手法を踏襲する部分があると言われている。社内の人材育成なども、GEの教育システムに似た手法で鍛え上げることを目指しているようだ。

 そうした経営手法に基づいて、LIXILは驚くほどのスピードで、世界市場の中で相応のシェアを持つ企業へとのし上がっていった。