本人も凄いが周囲も凄い!
ジノビリの股抜きパス

 BSやCSで海外のプロスポーツを毎日のように観られるようになってから、こうした異能選手に出くわすことが多くなった。

 NBAでのその代表格はマヌ・ジノビリ(サンアントニオ・スパーズ)だろう。ジノビリがすごいのは、股抜きのバウンドパスを成功させること。サッカーでよく見られるあの股抜きである。もちろん相手が足を開いて仁王立ちしている時が多いが、時には走っている選手の足が開いた瞬間を狙って股抜きパスを通すこともある。加えて驚くのが、そんなとんでもないパスを味方の選手がちゃんと受けてショットに持ち込むことだ。おそらくスパーズでは普段からジノビリの股抜きパスに対応する練習を重ねているのだろう。

 ジノビリは他にもさまざまなトリッキーなパスを得意としている。そのひとつがボールを背中を通して逆方向に放るビハインド・ザ・バックパス。これはNBAの選手なら誰でもできるが、ジノビリは見る者を驚かせるような予想を超えた方向に出すのだ。

 ジノビリはNBAでは珍しいアルゼンチン出身。サッカー界のスーパースター、リオネル・メッシと同国人だ。アルゼンチンには飛び抜けた異能選手を生む土壌があるのだろうか。現在37歳で全盛期の輝きは失いつつあるが、それでもトリッキーなプレーは健在。NBAのシーズンは終わったばかりだが、秋に開幕したらぜひチェックしてほしい選手だ。

 プレーを見ているだけでワクワクする異能選手は欧州サッカーリーグでも次々と登場している。日本でもお馴染みのメッシ、クリスティアーノ・ロナウド、ネイマール以外でだ。欧州サッカーはテレビ中継も多いし情報はふんだんに入るから、サッカーファンにとっては今さらだろうが、彼らの名前と所属をあげておこう。イスコ(スペイン・23・レアル・マドリード)、エデン・アザール(ベルギー・24・チェルシー)、ポール・ポグバ(フランス・22・ユヴェントス)、マリオ・ゲッツェ(ドイツ・23・バイエルン・ミュンヘン)などだ。

 彼らのプレーを見て驚くのはテクニック、スピード、体の強さ、相手の隙を衝くセンスなどを高いレベルで備えていることだ。加えてコンスタントに好プレーを見せているし、大試合でも活躍するからメンタルも強いはずだ。日本にもテクニックのある選手はいる。スピード自慢の選手もいる。だが、これらの要素すべてを備えている選手はなかなか現れない。この辺が欧州との差だろう。